落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
「そ、そうですわね。あなたは少々頼りないのですから、私がしっかり支えなければ心配ですわっ」

「はい、よろしくお願いします。ふふっ」

「な、何を笑っていますの? 気色悪いですわよ!」

「え、ひどいですー」

 きっとこれからシャーロット様と上手くやっていける。
 そんな期待に胸を膨らませていた、矢先、私の視界がぐらりと揺れて倒れそうになった。
 ガシャンと床に持っていたグラスを落としてしまう。

「――アイリス様っ、どうされましたの!?」

 シャーロット様が私の身体を支えてくれる。

「め、めまいがして……」

「めまい? 顔色が悪いですわ。こちらにお座りになって。今から回復魔法をかけますわ」

「ありがとう……ございます……」

 初めての夜会で疲れが出てきたのかな……?
 欄干に寄りかかるように座ると、シャーロット様が回復魔法をかけてくれた。しかし、なぜか彼女の魔法が私の身体の前で弾かれた。

「え?」

「今のは何ですの?」

 シャーロット様が再び魔法をかけるが、やっぱり弾かれる。

 う、寒い。視界はぐるぐると回り、全身に悪寒が走ってガタガタと身体が震えだした。
 それを見ていたシャーロット様は慌てふためく。

「ちょっと、大丈夫ですの? ど、どうしたらっ。誰か、誰か!」

 シャーロット様が周りに助けを呼ぶ声を上げる。

「どうしたっ!?」

 ホールにいたライオネル様が気付いて、バルコニーに駆けつけてくれた。

「ラ、ライオネル様、アイリス様がっ!」

「ケーシー侯爵令嬢、何があったんだっ!?」

「それが、アイリス様が急に体調を崩されて、私が回復魔法で治療を施したのですが、なぜか魔法が弾かれてしまったのですわ」

「魔法が弾かれた!?」

 ライオネル様が震える私の身体を抱き締めてくれる。

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