落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
「変換魔法で魔力を聖属性に変換!? 上等魔術師ですら困難な高度な魔法だよ! 魔術師でもない君が、何でそんな魔法を使えるのさ?」

 アンディさんも驚いて声を上げている。

「さぁ、どうしてでしょう? 私は幼少の頃から魔術の才に優れ魔術が大好きでした。ですが女の私には必要ないと父から一切の魔術の使用を禁止されました。そんな時、書庫で封印された魔術書を見つけましたの。魔術師だった先祖の残した物だと思われます。私は父には内緒でその魔術を習得しました。そして変換魔法を使い、聖女になることに成功したのですが、まがい物の私は大聖女という絶対的地位が必要です」

「だから君はアイリスの覚醒を阻止する為に、魔力抑制魔法を使っていたわけだな」

 フェリシティ様が私に? 信じられない。あんなにも優しくて、いつも励ましてくれたフェリシティ様が?

「うふふ、まぁそういうことですね。回復魔法と一緒に、幾度となく。彼女の魔力は他の聖女とは何処となく違っていて、脅威に感じていたのです」

「その禁術魔法はその魔術書に載っていたのか?」

「禁術? どういうことですか?」

「魔法抑制魔法は百年前から禁術として扱われている。その存在を知っているのは、魔術師団長より術を受けた者か、上等魔術師だけなんだ」

「……」

「君や現ゴードン伯爵家は魔術師団とは疎遠にある。だから禁術のことは知らなくて当然だ。きっとその魔術書は百年以上前に持ち出された物なんだろう」

「そう、禁術とは知りませんでしたが……。確かに魔術書には興味深い魔術がたくさんありましたね、魔力を抑制させるもの以外にも。例えば、人を呪い殺すものなど」

 チラリとフェリシティ様がこちらに冷ややかな視線を送ると、私を抱き締めているライオネル様の腕に力が込められる。

「アイリス様も、シャーロット様を使って魔力を弱化させた時点で神殿を出て行ってれば、こんな目に合わずに済みましたのに」

 シャーロット様を使って……? 

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