落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
「人を助けたいという思いに、聖女か見習い聖女かは関係ない。神殿に君のような人がいてくれるだけで心強い。君はまだ小さいのに立派だな」

 こちらを見るライオネル様の金色の瞳がとても澄んでいて吸い込まれそうだ。脈拍が急に上がってきて、顔が熱い。普段こんなふうに褒められたことはないので、なんか照れくさい。

 恥ずかしさに耐えられないので、話を変えようと他の話題を探す。
 何か話題はないかな? 話題は……。

「あの、えっと、そう! エリゼはとてもいい子ですね! 彼女にはいつも助けてもらってるんです」

「エリゼ? そういえば、君には心を許しているようだったな。これからも仲良くしてやってほしい」

 そう言ったライオネル様はとても優しく、お兄さんの顔だった。

「はい! こちらこそ仲良くしてほしいと思ってます。実は私の妹が五つ下なんですが、今生きてればエリゼと同じくらいだなって。だからエリゼのこと妹みたいに可愛いく思ってるんですよ」

 エリゼの方がしっかりしているし、こんなこと本人には言えないけどね。などと思っていると、ライオネル様の反応がないことに気づいた。顔を見上げると、固まっている。

 え? どうしたんだろう? 公爵令嬢のエリゼのことを妹みたいだなんて無礼だったのかも? 

「ライオネル様?」

 恐る恐る呼びかける。

「誰と誰が……同じだと?」

「え? エリゼと妹ですが」

「君の……年齢を聞いても……?」

「私ですか? 十八です」

「十八……」

 ずっと硬直していたライオネル様が今度はがばっと頭を下げた。
 え? 何事?
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