落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
「す、すまない。てっきり君はエリゼと同じくらいの年齢だと思っていたんだ。だ、だから子供扱いをしていた」

 いつも落ち着いた口調で話すライオネル様には考えられないほどの早口だった。かなり動揺してるようだ。
 このライオネル様の話から察するに、自ら護衛をしてくれたりお菓子をごちそうしてくれたのは、子供だと思っていたからということだよね……。
 それよりも、副団長様が私のような者に頭を下げている状況を誰かに見られたらまずい。

「あのっ、頭を上げてくださいっ。私もすみません。すっかり甘えてしまってました。お菓子の代金もお支払いしますので」

 自分の巾着袋からなけなしのお金を取り出した。

「いや、いい。それは俺が勝手に買ったものだ。気にしないでくれ」

 ライオネル様はこちらに手のひらを出し制止したので、これ以上は言えず手を引っ込める。

「はい、ありがとうございます。あの、あと護衛のことなんですが、もうやめますよね?」

「ん? なぜだ?」

「だって、子供だと思って心配して護衛してくださったんですよね? 私、一応十八ですし……」

「前にも言ったと思うが、聖女という立場上、護衛は必要だ。それにさっきも怪しい輩に声を掛けられていたばかりではないか」

「それは、そうですが……」

 このまま引き続きお願いしてもいいのかな。

「子供ではなくても、か弱い女性を一人で歩かせるわけにはいかないだろう」

「へ? かっ……」

 か弱い女性!? いや、確かに強くはないですが、そんなふうに言われたのは初めてですよ。
 またもや心拍数が上昇してきた。
 ライオネル様って何者ですか。天然たらしですか。心臓に悪いです。

 私は熱くなった頬を両手で押さえた。
 
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