落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
「あ、アンディさん! お久しぶりです。エントランスから一瞬で移動できるんですね、びっくりしました」

「瞬間移動の魔道具、便利っしょ? いずれは研究所の外でも自由に使えるようにしたいんだよね〜。そしたら神殿にも一瞬で行けるよ〜」

「わ〜、それは良いですね!」

「うん、それに神殿と市場を繫いだら、買い出しもめっちゃ楽じゃない〜?」

「はい、すごく楽です! ぜひお願いします!」

「うん、頑張るよー」

 私達が盛り上がっていると、ライオネル様が大きく咳払いをした。

「いつまで続くんだ、その話は」

「あ〜、ごめんごめん、つい……」

「あ、すみません……」

 さっき落ち着こうと思ったばかりなのに、興奮してしまった。反省……。

「じゃあ、二人とも、こちらへどうぞ。ちょっと散らかってるから足元気を付けて〜」

「はい」

 アンディさんに案内されて、ソファーの方まで歩いていった。途中、壺のようなものや人形のようなものが散乱し、たくさんの魔術書も積み上がっている。
 少し離れた所には棺のようなものまであった。
 な、なんで……?

 ライオネル様と並んでソファーに腰を下ろすと、アンディさんも向かいに座り私たちを交互に見た。

「じゃ早速本題に入るけど、いいよね?」

「あぁ」

 ライオネル様がそう返事をしたので、とりあえず私も頷く。

 実はライオネル様に連れて行きたい所があると言われ、魔術師団の研究所だというのは事前には聞かされていたが、なんの為なのかは聞かされていなかった。だから少々不安だったのだ。
 ライオネル様がいるから危ないことにはならないとは思うけど……。

「アイリスちゃんにお願いがあるんだけどいい?」

「え? 私? なんですか?」

「棺に入ってくれないかな?」

「へっ!?」
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