戦火に散った町娘は、敵国の皇太子に奪われて
席に腰を下ろすと、すぐにカリムがビールの入ったジョッキを差し出した。
「お疲れでしょう。一杯どうぞ。」
泡が立つ琥珀色の液体から、ほんのりと麦の香りが漂う。
私は両手でそれを受け取り、心の奥が少しだけ温かくなった。
「宿は?」
アレク殿下の蒼い瞳が、まっすぐに私を見た。
「見つからなくて。」
俯きながら答えると、彼は続けて問いを投げる。
「この宿は? さっき聞いていただろう。」
「満室だと断られて。」
自分でも情けないほど小さな声になった。
アレク殿下は何も言わず、手元のジョッキを傾けてビールを一口飲んだ。
そして、あっさりと言い放つ。
「俺のベッドを使うといい。」
思わず顔を上げる。
「アレク殿下はどうするの?」
「俺は仲間と飲み明かす。」
冗談めかした調子ではなく、事実を淡々と述べる声。
その言葉に、胸の奥が妙に温かくなった。
「お疲れでしょう。一杯どうぞ。」
泡が立つ琥珀色の液体から、ほんのりと麦の香りが漂う。
私は両手でそれを受け取り、心の奥が少しだけ温かくなった。
「宿は?」
アレク殿下の蒼い瞳が、まっすぐに私を見た。
「見つからなくて。」
俯きながら答えると、彼は続けて問いを投げる。
「この宿は? さっき聞いていただろう。」
「満室だと断られて。」
自分でも情けないほど小さな声になった。
アレク殿下は何も言わず、手元のジョッキを傾けてビールを一口飲んだ。
そして、あっさりと言い放つ。
「俺のベッドを使うといい。」
思わず顔を上げる。
「アレク殿下はどうするの?」
「俺は仲間と飲み明かす。」
冗談めかした調子ではなく、事実を淡々と述べる声。
その言葉に、胸の奥が妙に温かくなった。