戦火に散った町娘は、敵国の皇太子に奪われて
「殺しはしねえよ。」

耳元で笑う声が気味悪く響いた。

足を引きずられるようにして連れて行かれた先は、半壊した大きな建物だった。

中に入ると、そこには十数人の女たちが座り込んでいた。

皆、怯えた瞳でうずくまり、互いに寄り添っている。

その空気を吸っただけで、私の背筋に冷たいものが走った――。

そして私は、足首に冷たい鉄の輪をはめられた。

鈍い音を立てて鎖が床を這い、重みがずっしりと伝わってくる。

逃げられないようにするためのものだ――それは一目で分かった。

周囲を見渡すと、そこにいた女たちも同じように鎖で繋がれていた。

すすり泣きが響く者もいれば、力なくうつむき、すでに感情を失ったかのように動かない者もいる。

埃と汗、そして恐怖の匂いが入り混じり、息を吸うのも苦しい。

「私たち……どうなるんですか?」
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