戦火に散った町娘は、敵国の皇太子に奪われて
それから三日後、私はアレクの街視察に同行することになった。
もちろんカリムも傍に控えている。
石畳の道を歩き、露店の並ぶ市場へと足を踏み入れると、色とりどりの布や香辛料、果物が並び、熱気に包まれていた。
「何でも売ってるのね。」
思わず感嘆の声を漏らすと、アレクが横で穏やかに頷いた。
「ああ、この国は海からも山からも近いからな。交易も盛んだ。」
興味に惹かれるまま視線を巡らせていた時、ふと目に留まったのは、小ぶりな宝石があしらわれた銀のネックレスだった。
煌めく光に心を奪われ、つい立ち止まってしまう。
その背後で、ひそひそとした囁きが耳に届いた。
「皇太子殿下、イレーネ様に何か買って差し上げないと。」
私は耳まで赤くなり、慌てて視線を逸らした。
アレクがどんな顔をしているのか気になって仕方ないのに、振り向けなかった。
もちろんカリムも傍に控えている。
石畳の道を歩き、露店の並ぶ市場へと足を踏み入れると、色とりどりの布や香辛料、果物が並び、熱気に包まれていた。
「何でも売ってるのね。」
思わず感嘆の声を漏らすと、アレクが横で穏やかに頷いた。
「ああ、この国は海からも山からも近いからな。交易も盛んだ。」
興味に惹かれるまま視線を巡らせていた時、ふと目に留まったのは、小ぶりな宝石があしらわれた銀のネックレスだった。
煌めく光に心を奪われ、つい立ち止まってしまう。
その背後で、ひそひそとした囁きが耳に届いた。
「皇太子殿下、イレーネ様に何か買って差し上げないと。」
私は耳まで赤くなり、慌てて視線を逸らした。
アレクがどんな顔をしているのか気になって仕方ないのに、振り向けなかった。