兄弟の溺愛に堕ちて
次の瞬間、唇が胸に触れる。柔らかく舐め、吸い、愛おしそうにキスを落としていく。

「んあっ!」

甘い声が零れてしまう。

ただの快楽じゃない。

蓮さんの一つ一つの口づけが、私の心の奥の傷を埋めていくようで――。

「美咲、いくよ。」

囁かれた声の直後、蓮さんの熱がゆっくりと私の奥へ押し入ってきた。

「……ああっ」思わず息が震える。

「美咲の中……すっごく熱い。」

耳元に落ちる声が甘く、低く、胸の奥まで響いてくる。

ギシギシとベッドが揺れるたび、私の心臓もキュンキュンと鳴り続けた。

「美咲……」

呼ばれる声が、どこまでも優しくて切実で。

「……ああん、蓮さん……っ」名前を呼ぶしかできない。

熱が奥まで届くたび、全身がじんわりと包まれる。

抱きしめられ、唇を塞がれ、耳も頬も首筋も、全部愛されている。

「もう、蓮さんしか……考えられない……」
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