永遠の約束を交わそう
昼休み、外の縁側に腰を下ろして食事をとっていると、勇さんが隣に腰掛けてきた。


水を飲みながら、さりげなく話しかけてくる。


「俺の仲間にもな、昨日手紙を託したやつがいた。……見てたか?」


胸が跳ねた。


彼の視線は遠く、どこか達観したような色を帯びている。


「…はい」


正直に答えると、勇さんはゆっくり頷いた。


「誰も口には出さないけど…皆、怖いんだ。家族を思って、未来を思って…それでも、行くしかない」


私は堪えきれず、握った箸が震えた。


「…国のためだからって、命まで捧げなくていいじゃないですか…!」


声が震え、涙がまた溢れそうになる。


彼はしばらく黙って私を見つめ、やがて小さく息をついた。


「…美緒。そう思ってくれるだけで、俺たちは救われるんだ」



昼下がりの光の中、彼の横顔は不思議なくらい穏やかだった。


それが余計に、私の胸を締めつけた。
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