永遠の約束を交わそう
二人は並んで商店街を歩く。


道沿いの屋台からは焼き鳥やお好み焼きの匂いが漂ってきて、子どもたちの笑い声が響いている。
 

戦時中の浜辺とはまるで違う、賑やかで平和な光景。


けれど、その隣を歩く彼の横顔は、不思議なくらい懐かしくて、胸が痛むほどに温かかった。

 
「俺…ずっと歴史に興味があって」
 

少し照れたように話し出した。
 

「特に、海軍のこととか、戦時中の人たちのことを。なんでだろうな、小さい頃から自然と惹かれて…」
 

胸がどくんと跳ねるのを感じた。


やっぱり…


やっぱり、この人は…

 
「…素敵だと思います」
 

精一杯の声で返すと、彼は嬉しそうに笑った。
 
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