もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
休日の午後。
久しぶりにショッピングモールに足を運んでいた。
目的はもちろん、「ときめきスパイラル」新曲イベント、そしてグッズ発売だ。列に並び、ドキドキしながら待つこの時間さえ楽しくて普段のオフィスでは見せない素の笑顔が自然と浮かんできてしまう。
「このアクリルスタンドとタオルは絶対に欲しい」
小声で呟きながらまだ先のコーナーに目をやる。
人混みの中、ようやく手にした瞬間「よしっ!」と思わず小さなガッツポーズが出てしまった。会場の片隅でグッズを確認していると不意に声をかけられた。なんだかこの流れに見覚えがある。体が急に固くなる。もしかして、もしかしなくてもこの声は……。
顔を上げるとそこには休日らしいラフな格好の課長が立っていた。
「か、課長」
「やっぱり。今日たまたま買い物に来たらイベントをやっているってエントランスにポスターが貼ってあったんだ。君が好きなやつだと思って覗きに来て見たんだ」
以前のようにからかうような口調ではなく普段の課長の姿だった。
「お目当ては買えたか?」
なんだか優しいその言葉に私は小さく頷いた。
また見られてしまった、と思うが今の課長は私の姿を笑うわけでもない。むしろそのままの自分を受け入れてくれているように感じてしまった。
「そうか。よかった。大盛況なんだな」
周りの人だかりを見て少し驚いているようだった。
「すみません、またお恥ずかしいところをお見せしてしまいました……」
「謝ることじゃない。大事なものなんだろう。人にはそれぞれそういうのはみんなあるものだ。熱中できるものがあるなんてすごいと思うぞ」
その言葉にまた私は救われた。自分自身を否定されないというのはどれだけ心強いことなのだろう。グッズを握り締める手が少し震えているのを感じた。そして先ほど強張ってしまった体の力が抜けていった。
久しぶりにショッピングモールに足を運んでいた。
目的はもちろん、「ときめきスパイラル」新曲イベント、そしてグッズ発売だ。列に並び、ドキドキしながら待つこの時間さえ楽しくて普段のオフィスでは見せない素の笑顔が自然と浮かんできてしまう。
「このアクリルスタンドとタオルは絶対に欲しい」
小声で呟きながらまだ先のコーナーに目をやる。
人混みの中、ようやく手にした瞬間「よしっ!」と思わず小さなガッツポーズが出てしまった。会場の片隅でグッズを確認していると不意に声をかけられた。なんだかこの流れに見覚えがある。体が急に固くなる。もしかして、もしかしなくてもこの声は……。
顔を上げるとそこには休日らしいラフな格好の課長が立っていた。
「か、課長」
「やっぱり。今日たまたま買い物に来たらイベントをやっているってエントランスにポスターが貼ってあったんだ。君が好きなやつだと思って覗きに来て見たんだ」
以前のようにからかうような口調ではなく普段の課長の姿だった。
「お目当ては買えたか?」
なんだか優しいその言葉に私は小さく頷いた。
また見られてしまった、と思うが今の課長は私の姿を笑うわけでもない。むしろそのままの自分を受け入れてくれているように感じてしまった。
「そうか。よかった。大盛況なんだな」
周りの人だかりを見て少し驚いているようだった。
「すみません、またお恥ずかしいところをお見せしてしまいました……」
「謝ることじゃない。大事なものなんだろう。人にはそれぞれそういうのはみんなあるものだ。熱中できるものがあるなんてすごいと思うぞ」
その言葉にまた私は救われた。自分自身を否定されないというのはどれだけ心強いことなのだろう。グッズを握り締める手が少し震えているのを感じた。そして先ほど強張ってしまった体の力が抜けていった。