もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
課長はあれから特に推し活について触れてくることも、話しかけてくることはなかった。そしてその事に正直ホッとしていた。
もし課長がひかるくんの事を職場で話したらと思うと胃の奥がキリキリした。
推し活していることを恥じるつもりはない。でも世の中にはそんな趣味を馬鹿にする人もたくさんいるとわかっている。自分の趣味を馬鹿にされたくない。汚されたくない。
課長は時折私の方を見ているような視線を感じるが表立って触れてくることはな 。
だから今まで以上に誰も寄せ付けないような空気を纏い、私の戦闘服の黒スーツを着込み仕事をしていた。
「花菱さん、例の資料は……」
「はい」
短く答えて書類を差し出す。
書類を受け取る彼の指先に一瞬触れてしまった。驚いて私は手を引くと書類が落ちてしまった。
「すまない」
なぜか課長が謝り、散らばってしまった書類を拾い集めてくれた。
「こちらこそすみませんでした」
慌てて自席に戻ると顔を伏せた。間近で見てしまった課長の顔を正面から見ることができなかったから。
もし課長がひかるくんの事を職場で話したらと思うと胃の奥がキリキリした。
推し活していることを恥じるつもりはない。でも世の中にはそんな趣味を馬鹿にする人もたくさんいるとわかっている。自分の趣味を馬鹿にされたくない。汚されたくない。
課長は時折私の方を見ているような視線を感じるが表立って触れてくることはな 。
だから今まで以上に誰も寄せ付けないような空気を纏い、私の戦闘服の黒スーツを着込み仕事をしていた。
「花菱さん、例の資料は……」
「はい」
短く答えて書類を差し出す。
書類を受け取る彼の指先に一瞬触れてしまった。驚いて私は手を引くと書類が落ちてしまった。
「すまない」
なぜか課長が謝り、散らばってしまった書類を拾い集めてくれた。
「こちらこそすみませんでした」
慌てて自席に戻ると顔を伏せた。間近で見てしまった課長の顔を正面から見ることができなかったから。