もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
ひとり悩んでいたが、営業部に顔を出した時松木さんに彼女が体調不良で早退したと聞いた。
彼女といつもなら定例となっているメッセージのやり取りをしているのに、昨日に限って何を送ればいいかわからなくなりスマホを前に何も送ることができなかった。彼女からもメッセージが来なかったのは体調を崩していたからなのだろうか。どうして俺はいつもタイミングが悪いのだろう。
デスクを離れると休憩室から彼女にメッセージを送った。すぐに既読がつくが返信がない。しばらく待ってみるがそれでも返信がなく不安に駆られる。倒れているのではないかと、会社であることを忘れ日菜の番号をタップした。するとなぜか電源が切られているとガイダンスが流れてしまう。つい今さっきメッセージに既読がついたのに今は電源が切られているなんておかしい。
松木さんや周りの同僚も相当顔色が悪かったと話しており心配だ。
でも今日の会社周りはすでにアポが取れており個人的な理由で中止にするわけにはいかない。
休憩室の窓から外を眺めると冬ならではの澄み切った青空が広がっていた。

日菜……。
俺はどうしたらいいんだろうか。
仕事は辞めるわけにはいかない。すでに俺の肩には多くの社員の生活がかかり始めている。それに何より俺自身この仕事が好きだ。この先も暇になることはないだろう。
だからこうして日菜の体調が悪いことにも気がつけない日がまたあるだろう。君の話を聞いてあげられずに過ごす時間も多いかもしれない。でも俺は日菜の隣にいることを諦めたくないんだ。俺のわがままかもしれない。それでもまだ日菜が俺に気持ちを残してくれているのなら俺はずっと一緒にいたいと思っていると伝えたい。
俺には役不足かもしれないが、俺が日菜を幸せにしてあげたいんだ。いつも近くにいてあげられないかもしれないけど、距離なんて問題はないと思ってもらえるくらいに俺は君のそばにいたいんだ。
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