もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
自宅に帰ると昨日の何もかもやりかけのままの状態になっていた。
私は着替えると「少し前までの生活に戻るだけじゃない」と自分に言い聞かせ片付け始めた。
そしてシャワーを浴びるとより頭の中がクリアになってきた。
スマホの電源を入れるとあれから真紘さんからの連絡は入っていなかった。その現状に少しショックを受けた。私がメッセージの返信をしなかったせいなのだろうか。あの後からメッセージも電話も入っていなかった。
反対に松木さんからは体調を心配するメッセージが何件か入っていた。既読がつかないことに心配してくれたようで、体調が悪いなら見に行くから連絡するようにと入っていた。まるで兄のような心配っぷりにホッとさせられる。

【遅くなってすみません。体調は少し休んだら落ち着いてきました。ご心配をおかけしてすみませんでした】

するとすぐに既読が付き返信がきた。

【良かった。様子を見に行こうか悩んでいたんだ。会社を出る時本当に顔色が悪かったからひとりで帰さないでついていった方が良かったんじゃ、と後から反省したんだ】

なんだか大袈裟だな、と小さく笑みが溢れた。でもこうして人に心配されるって嬉しいものだなと思った。

【大丈夫です。本当にありがとうございました。明日は出勤できます】

【本当に無理しなくていいからな。明日の朝無理だと思ったら連絡してくれ】

松木さんの言葉が身に沁みる。今までこんなに彼と親しくなかったがあの仕事の後から話すようになれた。あの時勇気を出して良かったと今更ながらに思った。
真紘さんのメッセージにも返信をいた方がいいのはわかっている。体調が良くなったと一言メッセージを送るだけでもいいのはわかっているがどうしてもできなかった。
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