幼なじみの過保護愛 -星のかけらは純愛のしるし-
「? これは……?」
「私の連絡先」
「!?」
きっぱりと告げられた一言に驚き、その場にぴしりと固まってしまう。
だがやはり、美琴には咲の凍結を気にした様子はない。満面の笑顔のまま、そっと小首を傾げられる。
「だって咲、本庄くんのこと異性として好きなわけじゃないんでしょ?」
「それは……」
「で、付き合ってないんだよね?」
「え……う、うん……」
たしかに、光希を異性として好き、と宣言したことはない。だが否定したこともない。いや、否定したことはないが、つい『自分が光希の自由を縛っているのでは』と考えてしまうためか、いつも先ほどのように『ただの幼なじみだから』と返してしまう。
けれどまさか、美琴が光希に興味を持つなんて。
「じゃあ、とりあえず渡してみてほしいな。別に、無理なら無理でも構わないし」
「美琴ちゃん、アグレッシブだね……?」
「そうかな? フリーのいい男がいるのに、声かけない方がもったいなくない?」
「……」
咲の問いかけににっこりと笑って見せる美琴に、「そういうものなんだ……」と呟いてしまう。
長年一人の男性への想いを募らせてばかりの咲には、あまりピンとこない考え方だ。おそらく現在好きな人がいるかどうかだけではなく、性格的に合う・合わないもあるのだろうと思う。
例えば自分が今すぐ光希に告白し、その結果フラれたとしても、『すぐに次の恋を探そう』『恋人のいない素敵な男性がいるから声をかけてみよう』とはならない気がするのだ。