幼なじみの過保護愛 -星のかけらは純愛のしるし-

 一応、確定ではないので『たぶん』と付け加える。するとその一言を耳にした光希の表情が一気に曇った。

「……男か?」
「!」

 短い言葉で訊ねられ、一瞬びくりと緊張する。言い当てられたことに素直に驚く。先ほどの流れを酌むならば、相手は美琴だと考えても良さそうなものだが、何かの勘が働いたのだろうか。

「う……うん……」
「……」

 だがここで嘘をついても仕方がない。別にやましいことをしているわけではないのだ。もちろん咲と光希が恋人同士だというのならば話は別だが、二人はただの幼なじみで、付き合っているわけではない。

 光希を特別に想う気持ちがあるので、後ろめたさをまったく感じないわけではない。だがやはり嘘はつきたくない、と素直に頷くと、ムッとした表情を見せた光希に、

「じゃあ、だめだ」

 と切り捨てられた。

「その誘いは、断ってくれ」
「えっ? な、なんで……?」
「……なんで、って」

 思いもよらない禁止の台詞と不機嫌な表情に驚き、つい困惑の声が溢れてしまう。するとその回答もまた不愉快だとばかりに、光希の眉間に皺が寄る。

「逆に聞きたいんだが、咲は、なんで俺が毎日こうして咲と一緒に通勤しているのか、わからないのか?」
「え……?」

 光希が憮然とした表情のまま、なぞなぞのようによくわからないことを言い始める。その間にもどんどん機嫌が悪くなる光希にかすかな不安を抱きつつ、そろりと質問を返す。

「心配してくれてる……から、だよね……?」
「ああ、そうだよ」

 咲の答えは正解だった。ただしその理由は、咲が想像していたものとは少し違ったらしい。

「咲に悪い虫がつかないか、心配なんだ」
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