幼なじみの過保護愛 -星のかけらは純愛のしるし-
しかし二十年以上隣に居続けてきた光希は、咲が慎重な考え方をすることや、変なところで臆病になってしまう性格も理解しているようだ。
「咲が好きだよ。子どもの頃から、ずっと」
「……!」
「だから咲の目に映るのは、俺だけでいたいんだ」
はっきりと「好きだ」と口にされたことで、胸の奥にじん、と熱い感情が沸き起こる。光希と気持ちが通い合っていたことを言葉で証明されたように感じて、思わず涙が溢れそうになる。
(ずっと、罪悪感だと思ってた。目の調子を確認されて、心配されているだけだと思ってた……)
毎朝、家まで迎えにきてくれるとき。待ち合わせのカフェで落ち合ったとき。会社の前まで迎えにやってきて、助手席に乗り込んだとき。そして車から降りる直前で『また明日』と微笑むとき。
光希は必ず、咲の左目をじっと覗き込む。顔色や目の様子だけではなく心の奥底まで確認するように、必ず数秒、咲をじっと見つめるのだ。
その行動を、ずっと罪悪感や義務感からなる『確認』だと思っていた。怪我が完治し、状態が落ち着いている咲にはほとんど意味のない行為のように思っていた。――けれど違った。
(光希くんは、いつも私に〝自分の存在〟を刷り込ませていたんだ)
先ほど口にした『咲の目に映るのは、俺だけでいたい』との台詞が、彼の本心を一番わかりやすく表す一言のような気がしている。彼はきっと、咲の瞳を見つめることで、自分という存在を植えつけようとしていた。毎日数回、会うたびに瞳と瞳を合わせることで、言葉にできない愛情を示していたのだ。