恐怖病院
「うん。みんな、こっちの世界に戻って来てないみたい」
渚ちゃんの質問に私は暗い声で返事をする。
胸の奥がズシリと重たくなったように感じられた。

「もしかしたら、あの書き込みが嘘だったのかも」
そう思ってスマホをギュッと握りしめたときだった。
なにか思いついたように渚ちゃんが顔をこちらへ向けてきた。

「鏡の中でミッションをクリアするのはどうかな?」
その提案に私は絶句して渚ちゃんを見つめ返した。
よく考えてみれば貴也たちは鏡の中にいるのだ。

だからそっちの世界でミッションをクリアしなければならないという可能性は十分にある。
どうして今まで気が付かなかったんだろう!
< 147 / 227 >

この作品をシェア

pagetop