指先から溢れる、隠れた本能。
「んっ……あぁっ……蒼空さんっ、そらさんが欲しい……もっと……」
私の声は、まるで彼の心を直接揺さぶるように響いた。
「……六花ちゃん、いい子」
そう言われて私の中の何かが熱く疼きだす。
狭い資料室の中、私たちの荒い呼吸と熱、甘い吐息が空間を満たし、甘く濃密な時間が流れた。
夜が深まる中、互いの体はソファに沈み、徐々に落ち着きを取り戻していく。蒼空さんは私をそっと抱きしめ、髪を撫でながら、胸の奥で何かを噛み締めているようだった。
「……やってしまった……でも、初めてこんなに気持ちよかった……本当に可愛いな」
彼の声は低く、優しかった。私の処女を奪ったことへの責任感と、私との深い繋がりを喜ぶ気持ちが、その声に込められている気がした。
蒼空さんはポケットから小さな紙を取り出した。そこには【契約書】と書かれた、シンプルだが重みのある書類があった。『dom』と『sub』の関係を正式に結ぶためのもの──それは、単なる形式を超えた、私たちの心を結ぶ約束の証だった。
「幸せにするから……俺と、契約してほしい」
その言葉に、心が震えた。蒼空さんの瞳には真剣さと温かさが宿っていて、私の心を強く揺さぶった。私はまだ、自分の『sub』の性質を完全に理解していなかった。でも、蒼空さんのそばにいると感じる安心感と愛情が、私の心を満たしていた。
ゆっくりと微笑み、信頼と愛情を胸に、私は小さく頷いた。
「はい……蒼空さんとなら……」
その言葉は、まるで二人の心を結ぶ鍵のようだった。甘く濃密な夜を経て、私と蒼空の関係は、愛と契約の絆でしっかりと結ばれた。窓の外では、夜が深まり、星が静かに瞬いていた。二人の間に流れる温かな空気が、運命の新たな一歩を予感させていた。