指先から溢れる、隠れた本能。
(こんな感覚……初めてだ……)
心は混乱と高揚感でいっぱいだった。蒼空さんの唇の柔らかさ、指先の温もり、彼の体が放つ熱──それらが、私の体を震わせる。理性では抗えない快感を呼び起こしていた。
蒼空さんの腰が昨夜のように私に押し当てられ、互いの体温が一体化する感覚に溺れる。私は身を震わせ、甘く小さな喘ぎ声を上げた。
「はっ……あっ……だめ……蒼空さ、こんなっ、でも……もっと……」
私の声は、戸惑いと喜びが混じり合い、かすかに震えていた。蒼空さんの動きが少しずつ強くなるたび、私の体は自然に反応し、甘い吐息が資料室に響く。
「……六花、服まくって」
その言葉に、自然と身体が動き自ら服を捲ってしまった。
彼の『dom』の本能が私の声を刺激し、二人だけの熱と時間がこの狭い空間を満たしていた。心と体の距離が、言葉を超えて近づいていく。
「うん、いい子」
蒼空さんの胸の奥で疼く衝動が頂点に達した瞬間、彼は強く腰を動かし、熱い快感と共に絶頂を迎えた。
彼の体が大きく震え、荒い息を漏らす。私の中に、放たれる。
そして私は、体の奥から湧き上がる快感に震え、小さく甘い声を漏らしながら、蒼空さんの体温に身を委ねた。