【改稿版】幼馴染との婚約を解消したら、憧れの作家先生の息子に溺愛されました。

3・束の間のひととき

「ちょっと、裕貴! ゴミ出せないなら、せめて前日にまとめておいてって言ったでしょう!?」
「悪い、忘れてた! 時間ないから、行ってくる!」
「もーおー!!」

 裕貴は相変わらずだ。
 仕方なく、私は書斎のペットボトルを回収し、ラベルを剥がして中身を洗う。
 キッチンに置いといてくれるだけでも充分助かるのになぁ。私の言い方が悪いのだろうか?
 トイレットペーパー切れや、麦茶がほんの少しだけ残っているポットが冷蔵庫に入っているのは、もう諦めた。でも、自分が食べたり飲んだりした分は、なんとかしてほしい……と思うのは、私のわがままだろうか。
 まとめたペットボトルをマンションのゴミ捨て場に置いて、私も出社した。
 
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