マリオネット
 その数日後――。

「じゃあ、今日は初バイト、頑張ってね!」
 仕事に出かける前に凪に声をかける。

「うん。頑張ってきます!」
 緊張もしてなさそうだし、良かった。

 いつもと変わらず私は出社した。
 
 お昼休憩時になった。
 今頃、凪は働いているんだろうな。
 そんなことを考えながら、彼が作ってくれたお弁当を食べる。
 美味しい、また一段と美味しくなっている。

 この間は翔太郎に邪魔されて買えなかったけど、バイトが決まったお祝いに帰りにケーキでも買って帰ろう。
 凪、モテるんだろうなという変わらずの不安はあったが考えないようにした。

 退勤時、スマホを見ると
<初バイト終って、もう家に帰りました。いろいろ覚えることがあって大変だけど、楽しかった>
 彼からLIEEが届いていた。

<お疲れ様。今日は、定時に帰ります。帰ったら、いろいろ話を聞かせてね>

 返事を打ち、帰宅をする。
 帰り道にホールケーキを買った。

 凪、喜んでくれるかな?

 期待を胸に
「ただいま!」
 声をかけながら家の中に入る。

「おかえり!あれ?どうしたの?それってケーキ?」
 私の荷物を見て、不思議そうな顔をしている。
「そう!本当はもっと前に買いたかったけど、遅くなってごめん。凪の初出勤祝い!」

 私からケーキを受け取り
「うわぁ。ありがとう!すごく嬉しい!食後に一緒に食べよう」
 喜んでくれて良かった。
< 156 / 186 >

この作品をシェア

pagetop