マリオネット
「大丈夫?」

「うん」
 お粥、久し振りに作った。
 好きな人のために、ご飯を作るのが久し振りだった。

 パクっと食べる彼を見守る。
「味、大丈夫かな。風邪引いているけど、味覚とかある?」

「うんっ、美味しい。幸せ。たまには風邪とか引いてもいいかもしれないって思っちゃった」

 食べ進める彼。
 無理して食べてくれているのかな。

「無理して食べなくてもいいからね。ゼリーとかも買ってきたよ」

「無理なんかしてないよ。本当に美味しいもん」
 ご馳走様でしたと完食してくれた。

 食後にまた薬を飲んでもらって、氷枕を交換し、もう一度、凪を横にする。

「おやすみ」
 そう言って出て行こうとすると
「陽菜乃さんは、絶対俺が守るから」

「えっ?」

「こんな時に言っても説得力ないかもしれないけど」
 苦笑いをしながら彼はそう呟いた。

「うん。お願いします」
 深くは追究せず、寝室を後にする。

 早く治るといいな。
 そう思いながらソファに座っていると、睡魔に襲われてしまった。
 いつの間にか私は眠りについていた。

「ん……」
 寝ちゃったんだ。私。
 あれ、毛布がかけられている。

 凪がかけてくれたのかな?
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