マリオネット
「んんっ!!んーー!!」
 
 気持ち悪い。
 噛んでやりたいけど、こいつの血を飲みたくない。
 片手で私のブラウスを脱がしていく。
 足をバタバタと動かしてみるも、全く効き目がない。
「チッ、ボタンが面倒だな」
 彼は力任せにビリっと手と口を使って、ブラウスを破いた。
「いやぁ!!」
 下着が露になる。
「大声出すなよ。殴るぞ」
 こいつ、本当に殴りそうだ。

「なんか、無理矢理ヤるのも悪くないな」
 そう言って、私の下着に触れた時だった。

 ガチャッと玄関のドアが開いた。

「凪!!」
 玄関先で押し倒されている私と男を見て、買い物袋を凪は落とした。

「凪、助けて!」

 私を押し倒している男は凪を見て分が悪いと思ったのか、私の上から退いて立ち上がった。

「チッ、彼氏か?最近まで彼氏なんていないって言ってたから来てみたんだけど。この尻軽女(ビッチ)のどこがいいの?こいつ、誰にでもヤラせてくれるって有名だぜ。俺の友達とも寝たらしいし。ま、今はなんか地味な女になっちゃったけどな。お前もこいつには気を付けた方がいいよ」

 凪の肩をポンポンと叩いて男は出て行こうとした。

「陽菜乃さん。こいつ、殴っていい?」

 彼の表情が険しい、いつもの凪の声じゃない。

「あぁ!?調子乗るなよ?」
 それを聞いて男は振り返る。
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