マリオネット
「どこ?」

「あそこにあるタップがそう」
 部屋の隅に刺さり、他の物と連携しているコンセントタップを指差した。

「今日、部屋を掃除してて、なんかこのコンセントだけ新しいなって思って。陽菜乃さん、変な男に狙われてそうだし、前こういう形の物、テレビで見た気がするから中身開けてみて、ネットで調べてみたらそうだった」

「なんで教えてくれなかったの!?」

「陽菜乃さんがまた傷つくと思って。また怖い思いさせるのもどうかなって思って」
 凪らしい理由だけど。

「今も聴こえてるの?」

「ううん。壊した」

 んっ?壊した!?
 じゃあ、さっきの演技とかも別にやらなくても良かったんじゃ。

「じゃあ、さっきのもやらなくても良かったってこと?」
 しばらく彼は無言だった。
 そして
「ごめんなさい」
 頭を下げた。
 
 さらに怒鳴りつけようと思ったが、先程まで気持ち良くて喘いでいた人間が、そんなに彼を責めることができるのだろうか……と思い、やめた。

「凪。罰として、犯人を見つけること!私を守ること!いい?」

「もちろん」
 彼は私の言葉を聞き、表情がコロッと変わり、ニコッと不敵に笑った。
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