マリオネット
 次の日――。

「おはよう。陽菜乃さんっ、起きて!」

「ん……」
 もう朝。昨日はいろいろあったな。
 過去に遊んでた男が押しかけて来たり、盗聴器が見つかったりで。
 結局、犯人は田中さんだって証拠もないし。
 背伸びをして起きる。

「おはよう」

「おはよう!」

 凪は朝から元気だな。

 まだ眠い目を擦り、一度洗顔に行く。
 私がリビングへ戻ると、朝ご飯が出来ていた。
 焼き立てのパンにスープ、ソーセージ、サラダ。
 自分一人の時は考えられない朝食。
「ありがとう。いただきます」
 普通に美味しい。

 チラッと彼を見る。
 あっ、やっぱり消えてない。
 というか、あんなところに付けてしまったキスマーク。
 彼は恥ずかしくないのだろうか?

「凪。キスマーク消えてないし、ここからでも見えるけど、恥ずかしくないの?」

「全然!嬉しい」

 嬉しい?彼も珍しい人種だな。
 そんなことを思いながら、出勤の準備をする。

「じゃあ、行ってくる。変ったことがあったら、パソコンからメールして」
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