ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~
「錦さ〜ん!こっちのお肉、焼けたみたいだよ」
「は、はーい!」
名前を呼ばれた美織は、慌ててグリルの前へと急いだ。
正宗の同期は阿久津を中心に気さくな人が多く、初対面の美織にもそれとなく話を振ってくれた。
焼き上がった肉を頬張りつつ、とりとめのない談笑が始まる。
「バーベキューとか、なんか大学時代を思い出さない?」
「わかる。社会に出てからあんまりアクティブな催しって縁が遠くなったよね」
「そう?俺は今でもサークルの友達誘ってフットサルに行くけど」
焼けた肉を配りながら、阿久津が答える。細かい動きでテーブルの間を縦横無尽に駆け回る彼に、フットサルはよく似合う。
「そう言えば、錦さんはなんのサークルに入っていたの?」
なんのけもなしに阿久津から話題を振られた美織はドキリとした。しかし、黙っているわけにもいかず覚悟を決め、正直に話す。