ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~

(ど、どうしよう……)

 彼のように目立つ男性なら忘れるはずがないと思うけれども、残念ながら心当たりが全くない。
 それでも、思い出さなければ失礼にあたると思い、必死で記憶の糸を手繰り寄せてみるものの。

(全然、思い出せない……)

 困り果てた美織が目を伏せると、彼が首から下げた社員ID入りのネームホルダーが視界の端に映る。

綾辻正宗(あやつじまさむね)

 これ幸いとばかりに盗み見た名前には、たしかに見覚えがあった。

「あ、綾辻くん!?」

 思わず素っ頓狂な声で名前を叫ぶと、男性は徐々に口もとを綻ばせた。

「高校卒業以来だから十年振りだよな?」

 恥ずかしそうにうなじを触るその姿に、衝撃を受ける。

(嘘でしょ!?)

 誰が想像するだろう。

 目の前の爽やかそのものの正宗が、十年前は派手な金髪で耳にいくつもピアスをつけていた、しかめ面の不良だったなんて!
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