ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~
「できるよな」
美織ならできると確信がこめられた眼差しだった。少なくとも正宗は、美織が失敗するなんて微塵も思っていないようだ。
「……はい」
背中を押されたような気がして、美織は力強く答えた。
美織だって困っている冴木を見捨てるような真似はしたくない。出来ることがあるなら手伝いたいというのが本音だ。
美織と正宗は不満げな冴木と手分けして、資料の再作成にあたった。幸いなことに日本語のひな型が残っていたので、いちから全部作り直す必要はなさそうだ。
「これを中国語にすればいいんですね?」
「そうですけど……」
冴木は不満を隠そうともしなかった。
アポイントの時間まであと二時間しかない。
美織は日本語のひな型を、手元に置くとパソコンのキーボードを叩き始めた。
「え?」
一切のよどみもなく動く指先に冴木は度肝を抜かれていた。ただひとり正宗だけがしてやったりと笑っている。
美織は辞書も引かずにスラスラと日本語を中国語に翻訳し、日本語のひな型に上書きしていった。