ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~

 ◇

「どうぞ」
「綺麗にしているんだね」
「そうかな?まあ、掃除は結構好きかも」

 正宗が連れてきてくれたのは、会社から電車で三十分ぐらいの場所にある彼の部屋。
 グレーを基調としたシックな1LDKで、リビングの中心にはローソファとテーブル、窓際には小さなデスクが置かれている。
 几帳面なのか男性のひとり暮らしとは思えないほど、整理整頓されていて、床には埃ひとつ見当たらない。

「軽い食事とつまみでも作ろうか」
「あ、私も手伝う」
「いいよ。今日の主役は座ってろって!」

 正宗はコートを脱ぐとシャツの袖をめくり、キッチンに立った。
 ひとりリビングに残された美織は、所在なくあちこち視線を彷徨わせるばかりだ。

(緊張するなあ)

 正宗の部屋に連れてきてもらえて、すっかり舞い上がっている。
 冷静に考えてみれば、男性の部屋を訪れたのも手料理を振舞ってもらうのも初めてだ。
 しかも美織は、正宗に自分の気持ちを伝えるという重大な使命を背負っている。
 なんなら合格発表のときよりも緊張している。

「お待たせ」

 正宗がキッチンに経ってから二十分ほどが経ち、完成した手料理がテーブルに並べられる。
 合格祝いのご馳走はほうれん草とベーコンのクリームパスタ。あとは野菜のピクルスとコンソメスープだ。
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