ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~

 ◇

「うわっ!冷たっ!」

 園芸部の畑に植えられたひまわりが見頃を迎える七月下旬。
 図書室で自習に励んだ帰りの美織はグラウンドの片隅に設けられた園芸部の畑に立ち寄り、ホースで水を撒いていた。
 校内でも用がなければ滅多に人がやって来ない立地ということもあり、周囲の確認を怠った結果、勢い余った水はベンチで寝ていた正宗に直撃したのだった。

「ご、ごめんなさいっ!」

 即座に謝ったものの、正宗に容赦なく睨まれあっけなく怯んでしまう。
 正宗はいかにも近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。
 緩くパーマがかかった金髪、耳に光るいくつものピアス。制服のネクタイもワイシャツもいつもだらしなく気崩されている。

(怖そうな人)

 クラスも違うため彼とさほど接点がなかった美織だが、校舎で見かけるたびにそんな感想を頭に思い浮かべていた。

(どうしよう!)

 そんな素行不良の生徒に頭から水を浴びせかけてしまった。どんな報復が待っているのか恐ろしくなり、美織は身構えた。

「ちょうどいい。それ、貸して」

 ところが、正宗は美織からホースをひったくると、そのまま自分の頭の方に持っていく。

「あっ!」

 美織が小さく悲鳴を上げたのとほぼ同時に正宗は頭から水を被った。
 気持ちよさそうに頭を振ると水しぶきがこちらまで飛んでくる。
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