黒き噂の辣腕社長は強がり契約妻に生涯愛を絶やさない
「依都、話をしようか」
リビングに入り、光毅さんがようやくこちらを振り返った。
彼に離婚を言い渡される前に、私から切りだそう。少しでも光毅さんの罪悪感をなくしてあげるにはそれがいい。
でも、本当は光毅さんから別れを宣告されることが怖いだけだ。
「……うん」
少し距離を開けてソファーに座る。
「光毅さん」
彼がなにかを言うより先に、私から声をかけた。
「わ、私と、離婚してください」
光毅さんの方を見られず、うつむいて瞼をぎゅっと閉じる。
沈黙が怖い。
すぐに受け入れられると思っていたのに、光毅さんはなにも言わない。
苛立っているのか、それとも先々のことを考えて穏便な別れになるように思案しているのか。想像ばかりが先走り、どんどん気分が沈んでいく。
耐えきれなくなって、チラッと彼を覗き見た。
予想に反して、彼は悲痛な顔をしていた。
「光毅、さん?」
小声で彼を呼ぶ。
目が合うと、光毅さんは無言のまま私の腕を引いて抱き寄せた。
リビングに入り、光毅さんがようやくこちらを振り返った。
彼に離婚を言い渡される前に、私から切りだそう。少しでも光毅さんの罪悪感をなくしてあげるにはそれがいい。
でも、本当は光毅さんから別れを宣告されることが怖いだけだ。
「……うん」
少し距離を開けてソファーに座る。
「光毅さん」
彼がなにかを言うより先に、私から声をかけた。
「わ、私と、離婚してください」
光毅さんの方を見られず、うつむいて瞼をぎゅっと閉じる。
沈黙が怖い。
すぐに受け入れられると思っていたのに、光毅さんはなにも言わない。
苛立っているのか、それとも先々のことを考えて穏便な別れになるように思案しているのか。想像ばかりが先走り、どんどん気分が沈んでいく。
耐えきれなくなって、チラッと彼を覗き見た。
予想に反して、彼は悲痛な顔をしていた。
「光毅、さん?」
小声で彼を呼ぶ。
目が合うと、光毅さんは無言のまま私の腕を引いて抱き寄せた。