黒き噂の辣腕社長は強がり契約妻に生涯愛を絶やさない
両家の顔合わせは、お互いに多忙で日程調整が難しい。それでも挨拶もないまま結婚するわけにはいかないからと、光毅さんの計らいでひとまずオンラインでの対面を果たした。
高齢の祖父母としては、少し抵抗があったかもしれない。『時代の流れについていくことも大事だったんだな』と、祖父がこぼしていたのが印象的だった。
光毅さんのお父様は大企業のトップだというのに、人生の先輩だからと祖父母に対する尊敬の念を隠さない。今回は間接的な顔合わせになってしまい申し訳ないと、頭を下げて詫びた。
『息子が早く結婚をしたいとせっつくもので……』と包み隠さず打ち明けたお父様に、場の雰囲気が和む。それで祖父母も緊張を解き、この縁談を心から喜んでいると本心で伝えていた。
ここまで私が結婚を受け入れてから一週間ほど。彼がいかに急いだかがうかがえる。その裏には、工期のリミットが迫っているという危機感があったのだろう。
「それにしても、依都は小さいな。俺の腕の中に、すっぽり収まってしまう」
すっかり物思いにふけってしまい、彼の声にハッとした。
光毅さんが、再び私の髪に頬を擦り寄せる。
「このサイズ感がたまらない」
首筋で息を吐き出されて、背中がゾクゾクする。
小さく身を震わせた私にかまわず、彼は頭に顎を乗せてきた。
高齢の祖父母としては、少し抵抗があったかもしれない。『時代の流れについていくことも大事だったんだな』と、祖父がこぼしていたのが印象的だった。
光毅さんのお父様は大企業のトップだというのに、人生の先輩だからと祖父母に対する尊敬の念を隠さない。今回は間接的な顔合わせになってしまい申し訳ないと、頭を下げて詫びた。
『息子が早く結婚をしたいとせっつくもので……』と包み隠さず打ち明けたお父様に、場の雰囲気が和む。それで祖父母も緊張を解き、この縁談を心から喜んでいると本心で伝えていた。
ここまで私が結婚を受け入れてから一週間ほど。彼がいかに急いだかがうかがえる。その裏には、工期のリミットが迫っているという危機感があったのだろう。
「それにしても、依都は小さいな。俺の腕の中に、すっぽり収まってしまう」
すっかり物思いにふけってしまい、彼の声にハッとした。
光毅さんが、再び私の髪に頬を擦り寄せる。
「このサイズ感がたまらない」
首筋で息を吐き出されて、背中がゾクゾクする。
小さく身を震わせた私にかまわず、彼は頭に顎を乗せてきた。