聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「そういうことをしそうな、外見ではあるけど……。クロディオは、まとも。ルセメルに話を聞いて、よくわかった」
「あの女の話は、真に受けるな」
「駄目だった……?」
「どんな法螺を吹いているか、わかったものではない」
「わたしに、気を許している。それも、嘘?」

 首を傾げた愛しき天使の頬にそっと触れたクロディオは、セロンの耳元で甘い言葉を囁いた。

「そうであれば、こうして君と触れ合ってなどいない」
「ほんとだって。信じても、よかったんだ……」
「意外そうだな」
「うん。ずっと、疑っていた。不安で、苦しくて、つらかったのは……。クロディオに、嫌われているかも知れないって思ったから……」

 セロンは胸の奥底に感じていたもやもやが晴れていくのを感じ、嬉しそうに口元を綻ばせる。
 そんな少女の姿を見守っていた彼は、硬い表情で嫌そうに告げた。
< 103 / 245 >

この作品をシェア

pagetop