聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「君のような野良聖女天使は、見つけ次第僕の管理下に置くべきだと思うんだ」

 ――物語が続いていると知ったのは、彼の口からこんな提案を耳にしたからだ。

「そ、そんなの! 神殿に任せておけば、いいじゃない!」
「君だって、あそこがどんなところか知っているからこそ……。逃げ回っていたんだろう?」
「それは、そうだけど……」
「ルイザ。僕の婚約者として、協力してほしい。同胞の君が訴えかければ、ロセアガンム王国に出現した野良聖女天使も――きっと、賛同してくれるはずさ」

 ――ルイザがフラティウスの婚約者となってから1か月後。
 隣国ロセアガンム王国に、聖女天使が現れた。
 彼女はパロニード辺境伯に加護を与えたあと、天界からペガサスを降臨させたらしい。

『パロニード辺境伯を守護してくださる、聖女天使が現れた!』
『これでもう、我が領地は安泰だ!』

 浮足立った領民達は、口々に聖女天使の素晴らしさを語る。
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