聖女天使を苦しめた国に、天罰を
(それだけは、絶対に駄目よ……! どうにかして、防がないと……!)

 妹は焦燥感に押し潰されそうになり、冷静さを欠く。
 そして――。

「あ、あたしは! 聖女天使として、未来を見える力があるの!」

 再び嘘を重ね、彼の説得を試みた。

「そう、だったのか……。聖女天使は翼を生やし、個々に異なる聖なる力が宿っているみたいだからね。教えてくれて、嬉しいよ」
「だから……! ロセアガンム王国には、行っちゃ駄目よ! 不幸になるわ……!」
「たとえば?」
「えっ?」
「僕達の命が、危ぶまれてしまうのかい?」
「そ、それは……」

 咄嗟についた嘘を破綻なく成立させるのは、難しい。

(このままじゃ、まずいわ……! なんとかして、知恵を絞り出さないと……!)

 ルイザはしどろもどろになりながら、どうにか言葉を重ねる。
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