聖女天使を苦しめた国に、天罰を
『セロン。やっぱりこいつは危険だ。今すぐ離れたほうがいい』
「ペガサス。大丈夫……。クロディオは、あの人より、よっぽどまとも……」
『ボクからしてみれば、似たようなものだと思うけどね……』

 神馬の呆れる声など、天使の耳には届かない。
 セロンは金色の瞳をじっと見上げ、こてりと首を傾げた。

「あいつの本質を、見抜くとは……。君の目は、確かなようだな」
「わたし、凄い?」
「ああ。なかなか、できることではない」
「もっと、褒めて」
「セロンが望むのであれば、いくらでも……」

 クロディオは少女の頭を優しく撫でつけると、愛する天使を慈しむ。
 そんな彼の行動が、不思議で堪らないのだろう。
 セロンは心の奥底から湧き上がる純粋な疑問を素直に投げかけた。

「クロディオは、どうしてこんなに優しいの?」
「君を、守りたいからだ」
「それだけじゃ、ない。そんな、気がするの……」

 天使はは胸元を抑え、本当のことを教えてほしいと迫る。
 すると彼は長い逡巡の末、重い口を開く。
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