聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「ん……。いいよ……?」
「ありがとう。ではさっそく、眠るとしよう」
「今、から……?」
「何か、問題でも?」

 不敵な笑みを浮かべるクロディオに、反対の声をあげられるはずがない。
 彼に抱きかかえられて執務室に連れて行かれたセロンは、辺境伯とともにベッドの上に横たわる。

『僕の目が黒いうちは、密着なんてさせないぞ……!』

 神馬は憤慨した様子を見せると翼をはためかせ、2人の間に無理やり身体を滑り込ませた。

(どうにかして、ペガサスを退かせないかな……)

 セロンはしばらく神馬の姿を呆れたように見つめ、思考を巡らせた。
 しかし、どうにもいい案が思い浮かばない。

「君がここに着てくれて、本当によかった」
「ん……。わたしも、クロディオに会えたおかげで……。毎日、幸せ……」

 2人の間に挟まるペガサスの妨害を諸共せず、2人は相思相愛の恋人同士のように互いを愛おしそうに見つめ合う。

『違うだろう!? セロンの幸せは、こいつだけじゃない! ボクも一緒にいたから、実現したことだ!』

 自分がいることを忘れて甘い雰囲気を醸し出す2人に憤慨した様子を見せる獣を落ち着かせるため、セロンは純白の毛並みを優しく撫でつけた。
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