聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「聖女天使様! どうぞこちらに! いつまで経ってもそのような薄汚れたお召し物を身につけ続けるなんて、よくないですよ!」
「わたし、セロン。その呼び方、あんまり……」
「それでは、旦那様! 失礼いたします!」
「話を……」

 ルセメルは天使の細い腕を強引に掴むと、そのまま少女を水場へ連れて行く。

(得体の知れない女性と2人きりになるのは、嫌だ……)

 セロンは助けを求めるような視線をクロディオに向けたが、侍女に己を任せた以上は自分の手を離れたとでも考えているのだろうか。
 彼は何事もなかったかのように涼しい顔をしてその様子を見逃すと、女性たちを見送った。
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