聖女天使を苦しめた国に、天罰を
(この子と、わたし……。多分、相性は最悪……)

 ルセメルの人となりを把握した少女は一気にここでの暮らしが不安になり、浮かない顔をする。

「セロン様っ。とっても素敵ですよ! さすがは、聖女天使です! なんて神秘的で……。神々しいのでしょう……!」

 キラキラと瞳を輝かせて叫ぶ侍女が必要以上に己を持ち上げて来るのもまた、居心地が悪くて仕方がない。

「さっそく、旦那様にお見せしなくては!」

 ルセメルは喜々として椅子に座っていたセロンを立ち上がらせると、手首を掴んで引っ張った。

(頼る人を、間違えたかも……)

 セロンはクロディオの手を取り合ってここにやってきたのを後悔しながら、侍女とともに水場を出た。
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