聖女天使を苦しめた国に、天罰を
(どうして……。そんな目で、わたしを見るの……?)
そう問いかけたいのに、うまく言葉が出てこない。
そのため2人は暫く、見つめ合っていたが――クロディオが天使の腰元に両腕を回し、強い力で抱き上げたことで終わりを告げる。
「ゃ……っ」
少女はバタバタと四肢を動かして暴れたが、彼は冷静に侍女へ指示を出す。
「ルセメル。布を」
「はっ、はい! ただいま……!」
クロディオはいつまで経っても椅子に座る様子のないセロンに、痺れを切らしたのだろう。
抱き上げただけでも、これほど嫌がるのだ。
間を取って侍女の提案を受け入れると決めた彼は、ルセメルが汚れてもいい布を床に敷いたあと、暴れていた天使をゆっくりと布の上に下ろして身体を離した。
「まるで手のかかる、小さな子どものようだな」
こちらを見下しながらポツリと呟かれた言葉を耳にしたセロンは、胸元に握りしめていた本を開いて活字を目で追いかける。
(黙って素直に従えば……。好きになって、もらえたのかな……)
そんな後悔の念を胸にいだきながら――セロンは物語の世界に没頭しようと試みる。
しかし、彼のことが気になってしまってどうにも集中できない。
そう問いかけたいのに、うまく言葉が出てこない。
そのため2人は暫く、見つめ合っていたが――クロディオが天使の腰元に両腕を回し、強い力で抱き上げたことで終わりを告げる。
「ゃ……っ」
少女はバタバタと四肢を動かして暴れたが、彼は冷静に侍女へ指示を出す。
「ルセメル。布を」
「はっ、はい! ただいま……!」
クロディオはいつまで経っても椅子に座る様子のないセロンに、痺れを切らしたのだろう。
抱き上げただけでも、これほど嫌がるのだ。
間を取って侍女の提案を受け入れると決めた彼は、ルセメルが汚れてもいい布を床に敷いたあと、暴れていた天使をゆっくりと布の上に下ろして身体を離した。
「まるで手のかかる、小さな子どものようだな」
こちらを見下しながらポツリと呟かれた言葉を耳にしたセロンは、胸元に握りしめていた本を開いて活字を目で追いかける。
(黙って素直に従えば……。好きになって、もらえたのかな……)
そんな後悔の念を胸にいだきながら――セロンは物語の世界に没頭しようと試みる。
しかし、彼のことが気になってしまってどうにも集中できない。