聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「昨日! 団長と先に領城へ戻った、女の子だよな!?」
「それからあんたは、辺境伯の側使え……?」
「ルセメル・ゼグレマムスです! セロン様の、オマケ扱いしないでください!」
「ああ……そんな名前だったっけ」
「どうしてこんなところに? 団長と、一緒にいるはずじゃ……」

 騎士団の姿を目にした天使は、さぁっと顔色を青ざめさせる。

(連れ戻される……!)

 彼らがクロディオの命令を受けて、天使と侍女を探しに来たと勘違いしたからだ。

(まだ……。わたしを呼ぶ声の人、会ってないのに……!)

 こんなところで、呑気に露天商を見て回っている場合ではない。
 すぐさまセロンは、逃げようとした。

「こら! 落ち着けって!」
「や……っ!」

 しかし――2人は騎士達それぞれに羽交い締めされ、あっという間に拘束されてしまう。
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