聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「おい。見たか? 今の!」
「辺境伯に抱き上げられているご令嬢が、聖なる加護を使ったぞ!」
「天界から神馬を召喚し、手懐けるなど……!」
「さすがは聖女天使だ!」

 彼らの様子を遠巻きに見つめていた住人達が、セロンに向かって口々に叫ぶ。
 その賞賛の声を聞きながら、セロンは小首を傾げた。

(あったかい……。クロディオの腕の中……。安心できる……。なんでだろう……?)

 天使は辺境伯の胸元に縋りつくと、その温もりを堪能し――領城へと戻った。
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