甘えたがりのランチタイム
裕翔が茉莉花を見て微笑むだけで、先ほど感じた不安が不思議と消えていくのを感じる。
「西園さんと仲良くなってからだいぶ経つけど、俺たち、一度もケンカしてないよね」
「だってケンカする理由がないし……。別に我慢してるわけじゃないけど、そのままの自分でいていいんだって思えるの」
「実は俺もなんだ。だから思ったんだ。俺たちってお互いに付き合ってる人がいたからそうならなかっただけで、実際はすごく相性いいよね」
「……なんか千佳子先生にも前にそう言われたね」
すると裕翔の手が伸び、茉莉花の手をギュッと握ってきたので、体が固まってしまう。
「か、風見くん……?」
「ねぇ、西園さん。もし良かったら、一緒に水族館に行かない? 二人きりでさ」
「い、行きたい……! っていうか、ずっと行きたいって思ってた」
「そうなの? 一人がいいって断られることも想定してたから安心した。それでその……行く時に一緒にやりたいことがあるんだけど……」
「やりたいこと?」
茉莉花が首を傾げると、裕翔は暗がりでもわかるくらい頬を染め、頭を掻いた。
「……一日中こうして手を繋いで、お互いを名前で呼んで、夕飯を食べ終わるまでは一緒にいたいんだ」
「えっ……」
「それから……お揃いでメンダコキーホルダーを買って……っていうか、ちょっと遠回しに伝えすぎるよね」
「ま、待って……。あの、それってもしかして……」
「西園さんが好きなんだ。だから俺と付き合って欲しい。ダメかな……?」
裕翔が真剣な眼差しでこちらを見てくるので、茉莉花は嬉しさと恥ずかしさが入り混じりながら、何度も頷いた。
「西園さんと仲良くなってからだいぶ経つけど、俺たち、一度もケンカしてないよね」
「だってケンカする理由がないし……。別に我慢してるわけじゃないけど、そのままの自分でいていいんだって思えるの」
「実は俺もなんだ。だから思ったんだ。俺たちってお互いに付き合ってる人がいたからそうならなかっただけで、実際はすごく相性いいよね」
「……なんか千佳子先生にも前にそう言われたね」
すると裕翔の手が伸び、茉莉花の手をギュッと握ってきたので、体が固まってしまう。
「か、風見くん……?」
「ねぇ、西園さん。もし良かったら、一緒に水族館に行かない? 二人きりでさ」
「い、行きたい……! っていうか、ずっと行きたいって思ってた」
「そうなの? 一人がいいって断られることも想定してたから安心した。それでその……行く時に一緒にやりたいことがあるんだけど……」
「やりたいこと?」
茉莉花が首を傾げると、裕翔は暗がりでもわかるくらい頬を染め、頭を掻いた。
「……一日中こうして手を繋いで、お互いを名前で呼んで、夕飯を食べ終わるまでは一緒にいたいんだ」
「えっ……」
「それから……お揃いでメンダコキーホルダーを買って……っていうか、ちょっと遠回しに伝えすぎるよね」
「ま、待って……。あの、それってもしかして……」
「西園さんが好きなんだ。だから俺と付き合って欲しい。ダメかな……?」
裕翔が真剣な眼差しでこちらを見てくるので、茉莉花は嬉しさと恥ずかしさが入り混じりながら、何度も頷いた。