未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ
三角関係の影と小さな優しさ
麗が仕事をする為、書斎に行ったので、寂しくもあったが
仕方ないと言い聞かせて、縁側で庭を眺めていた。
「莉緒さん、大丈夫ですか?」
俊樹が、少し柔らかい表情で声をかけてくる。
「え、あ……はい、大丈夫です」
思わず答えると、俊樹は近くで軽く微笑み、そっと私の肩に掛かっていた薄い羽織を直してくれた。
その仕草に、胸が少し熱くなる。
その様子を、美咲はちらりと見つめる。
微かな嫉妬心がにじんでいるのは、私にはわかる。
「ありがとう、俊樹さん」
私が小さくお礼を言うと、俊樹は静かに頷いた。
その瞬間、背後から低い声が響く。
「……随分と、仲がいいんだな」
振り向くと、後ろに麗が立っていた。
いつからいたんだろ?
その表情は柔らかいはずなのに、どこか鋭さが混じっていて――私は思わず息を呑んだ。
その光景を美咲が遠くから見ている――。
私は少し胸が締め付けられるような気持ちになる。
――お屋敷の中で、複雑な関係が少しずつ動き出している。
猫たちが庭で遊ぶ穏やかな光景とは裏腹に、屋敷内の人間関係は複雑に絡み合っていた。