未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ

仕組まれた影

麗は私の手を握ったまま歩き出し、縁側から応接間へと連れていかれた。

「ここで待て。すぐ戻る」
低い声を残し、書斎の方へと姿を消した。
突然のことに、私はただ立ち尽くすしかなかった。

――そのとき。

「莉緒さん、こちらでお休みになっては?」
現れたのは、美咲だった。
涼しげな笑みを浮かべ、私の肩にそっと触れる。

「麗様はすぐにお戻りになりますわ。……でも、あなたのお顔、少しお疲れに見えますもの」

断る間もなく促され、私は廊下を歩かされる。
案内された先は薄暗い部屋。

「どうぞ、ごゆっくり」

優しい声とともに扉が閉じられた。
――カチリ。

「え……?」
取っ手を回しても動かない。
閉じ込められたのだ。

胸の奥に冷たいものが流れ込む。
さっきまで温もりを感じていた麗の手は、もうここにはない。

――麗様!助けて



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