未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ

不穏な影

莉緒を抱きしめたまま、麗は屋敷の廊下を歩く。
「もう大丈夫だ、莉緒」
低く囁く声に、莉緒は少しずつ落ち着きを取り戻す。

だが、背後に視線を感じる。
――美咲だ。
完璧な微笑みを浮かべ、麗と莉緒の姿を見つめている。

「莉緒さん、無事でよかったですわね」
声は穏やかだが、その目には複雑な感情が潜む。
嫉妬、焦燥、そして何か計算されたもの――。

麗は美咲に目もくれず、莉緒を抱き寄せる。
美咲の微笑みがわずかに歪む。

その日の夜、屋敷のあちこちに漂う緊張。
莉緒は麗の腕の中にいた。胸の奥には不安が残る。

「麗様…ありがとうございます。勝手に部屋から出てしまい
申し訳ありませんでした。」
涙が溢れて止まらない。

「何を言う!俺の方こそ守ってやれなくて悪かった…」
そう言うと莉緒を優しく抱きしめた。


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