未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ

疑いと心配

麗が莉緒をしっかり抱きかかえ、寝室へと歩き出す。
莉緒はまだ心臓が早鐘のように打ち、全身が震えていた。

「大丈夫か……莉緒」
麗の低く落ち着いた声に、少しだけ安心が広がる。
「は、はい……」
小さくうなづく莉緒。手は自然に麗の胸に添えられる。

寝室に戻ると、部屋の前に美咲が立っていた。
その表情には明らかな動揺が混じる。
「莉緒さん……怪我は……?」
声が少し震え、目が大きく見開かれている。

莉緒はちらりと美咲を見るが、言葉にはせず、ただ麗の胸に顔を埋めた。
(怖かった……でも、麗様がいれば……)
心の奥で、恐怖と安堵が交錯する。

麗は莉緒を寝室のベッドに寝かせ、手をぎゅっと握った。
「絶対に、もう二度と危険にはさせない」
その言葉は、恐怖を乗り越えた彼の決意そのものだった。

美咲は少し俯き、息をつく。
その動揺は隠せず、美咲は静かに誰の仕業か推測していた。
麗への気持ちを隠して、莉緒に嫉妬心をむき出しにしていたが
2人の間に入れないと悟る。
そして静かに部屋を出る


――屋敷の中には、静かに張り詰めた空気が漂っていた。

その背後――寝室の廊下の奥で、微かに人影が揺れる。
誰も気づかないその存在。
黒幕の計画は静かに動き出し、やがて麗と莉緒に新たな試練をもたらすことになる。

莉緒はまだ知らない――この屋敷の秘密を…



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