未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ

屋敷に現れた影と交錯する想い

「莉緒、少し付き合え」
彼に導かれた先は、豪華な応接間。そこには、見知らぬ青年と女性が立っていた。

「麗様……?」
驚く私の手を麗が軽く握る。
「紹介しよう。彼は九条家の執事で、左門 俊樹、
そして隣にいるのが……」

女性は柔らかく微笑み、しかしその目はどこか鋭い。
「初めまして、九条家に来たばかりの方ね。私は神崎 美咲。よろしく」

私は二人を見て、胸の奥がざわつくのを感じた。
――麗の周りには、私だけじゃなく、人がいた。全く人の気配がないから。安心した。
しかし微妙な緊張感を帯びている。

執事の俊樹は冷静で知的な雰囲気。
一方、美咲は柔らかく見せて、内心は麗に強い関心を抱いているようだ。

「よろしくお願いします」と頭を下げた。

俊樹も「よろしくお願いします」と頭を下げた。

この2人の視線が、私に交錯する――


「……わ、私、どうしたらいいの?」
声を震わせる私を、麗はただ見下ろし、静かに手を握る。

「お前はお前のままでいろ。大丈夫」

その言葉に、一瞬だけ安心する自分と、お屋敷の中に漂う不穏な空気に緊張する自分が同時に存在する。

――お屋敷の中で、色々な人たちの想いが交差していく。




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